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SDGsと製造業はどう向き合っていくべきか

〜製造業がSDGsのために取り組めること〜

SDGsの必要性、そして製造業がSDGsにどう向き合っていくべきかについて事例も加えて説明します。

Contents

  1. SDGsとは?
  2. 製造業がSDGsのために取り組めること
    1. ジェンダー平等と製造業
      ①事例
    2. エネルギーと製造業
      ①事例
    3. 働きがい、雇用と製造業
      ①事例
    4. 技術革新と製造業
      ①事例
    5. つくる責任、つかう責任と製造業
      ①事例
  3. ManuTechがサポートできるSDGs
  4. まとめ

 

1.SDGsとは?

世界人口は2020年には85億人にまで増加するとの予想がされています。先進国と途上国の経済格差、貧困や食糧危機、気候変動、未知のウイルス…世界中で様々な問題が山積みとなっている中、今地球全体となって行動をしなければ次の世代を生きる若者や子どもたちの未来を奪ってしうことになります。そこで、持続可能な社会を作るために、国連は2015年私たちの行動指標を示すSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を採択しました。

SDGsは、環境・経済・社会が抱える課題に関する17のゴールと行動を導くのに役立つ169の具体的な目標を定めたもので、人々と地球を保護し、平和と繁栄を促進して、2030年までに世界の社会経済生態系を変革することを目的としています。

 

【SDGs 17の目標】

  1. 貧困をなくそう 
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界に
  7. エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術改革の基盤を作ろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられる町づくりを
  12. つくる責任 つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の平和を守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

2015年に国連サミットで採択後、2017年に政治経済のリーダーが集ったスイス・ダボスで開催された「ダボス会議」で「SDGsに取り組むことで12兆を超える経済価値と、3億8,000万人に雇用が創出される」という推計が発表され、SDGsへ取り組むことが経済的にもプラスになることが分かり、日本の企業も熱心にSDGsに取り組みはじめました。

今やSDGsはビジネスに必要不可欠と言っていほど、SDGsに反する企業や組織は支援を受けれない風潮になっています。SDGsに取り組んでいることでビジネス展開しやすくなる一方、取り組んでいなければ社会的責任を果たしていない企業として見なされてしまいます。そのため、どの企業もSDGsに沿った取り組みをする必要があるのです。SDGsについて取り組みができていない企業はいち早く経営方針を見直していかないとビジネスパートナーとして選ばれなくなってしまいます。SDGsは企業の経営やブランディングに深く関わっており、SDGsに取り組めるかどうかが企業の将来を左右していきます。

製造業は、このSDGsに大きく関係した業種だと言えるでしょう。しかし、中にはSDGsに取り組みたいと考えているけれど何から行動していけば良いのか分からないという製造業者の方も多いのではないでしょうか。そのような製造業者の方に、まずはどのようなことから取り組めるのか、SDGsのゴール別に事例を提供していきたいと思います。

 

2.製造業がSDGsのために取り組めること

ジェンダー平等と製造業

✔️女性の採用・昇進を増やし女性が働きやすい環境作りをしましょう!

SDGsのゴール5にジェンダー平等を実現しよう【ジェンダー平等】というゴールがあります。ジェンダー平等を達成し、 すべての女性及び女児のエンパワーメントを行い性別で様々な差別や不平を受けないことを目的としています。このジェンダー平等に取り組むために製造業がまずできることは、女性の採用・昇進を増やし女性が働きやすい環境作りをすることです。

世界経済フォーラムは「Global Gender Gap Report 2020」を公表し、男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数を発表しました。日本は順位は153か国中121位とG7最下位の指数を得ました。この指数は、経済、政治、教育、健康の4つの分野のデータから作成されていますが、日本は教育と健康における男女格差はないのにも関わらず、経済と政治での男女格差が他国と比べて大きく遅れています。職場で女性が活躍できない現状が大きな問題となっています。

製造業も他の業者と同じように、女性の採用や管理職の割合を増やし男女平等の社会を作っていくべきでしょう。最近でデジタルとランスフォメーションにより、もはや男女の力の差は製造業には関係しなくなってきたと言えます。製造業を女性が活躍できる業界にしていく必要があるのではないでしょうか。

 

事例1 )三承工業株式会社(建築、プラント)

ジャパンSDGsアワード受賞をした三承工業株式会社は積極的な女性管理職の採用、子育てママの採用などを行い、グループ全体の女性比率は業界平均を大きく上回った50%という数字を達成しています。

エネルギーと製造業

✔️持続可能な供給源から材料を調達し、組み込みエネルギーの低い部品を使用しましょう!

✔️工業生産工場および流通ネットワークにおけるエネルギー効率を向上させましょう!

SDGsのゴール7にエネルギーをみんなに、そしてクリーンに【エネルギー】というゴールがあります。すべての人々が安価かつ信頼できる 持続可能な近代的なエネルギーへのアクセスを確保するため、サプライチェーン全体を見直して、材料が持続可能なものを扱っているのか見直してみましょう。ものを作る過程に置いて、原料や部品を調達する中で価格だけで選んでいると製造過程において重大な環境被害や人権侵害ををもたらしている場合があります。原料や部品についてきちんと調査し、持続可能な供給源から材料を調達し、組み込みエネルギーの低い部品を使用することは中小企業においても重要です。

また、また大規模の電力やエネルギーを消費する工業生産工場や流通ネットワークにおけるエネルギー効率を向上させることはSDGsのゴールに繋がります。工場の屋根に太陽光パネルを設置し、その電力を工場で使用すればクリーンなエネルギーを使うこともできます。

 

事例 1)佐川急便(宅配便事業)

流通ネットワークにおけるエネルギー効率を向上させた事例として佐川急便はモーダルシフトの推進しており、CO2排出量の削減た働⼒不⾜等への対応に向けて、トラックから鉄道 や船舶、台⾞や⾃転⾞などの環境負荷が少ない⼿段に転換する「モーダルシフト」を掲げています。

事例 2) 安田産業グループ(リサイクル事業)

安田産業グループが水素自動車を導入し、ガソリンではなく水素で作った電気を使用する事により、走行中のCO2排出ゼロを目指しています。水素自動車を営業車として使用しています。

働きがい、雇用と製造業

✔️外国人技能実習生・従業員の待遇の改善に努めましょう!

SDGsのゴール8に働きがいも経済成長も[経済成長と雇用]があります。包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進することを目指しています。

人手不足が深刻と言われている中小の製造業者にとっては救世主ともいわれる外国人技能実習生ですが、技能実習生への不遇は度々ニュースになっています。外国人技能実習制度というのは2016年から開始された日本企業に実習に来る外国人を受け入れる制度で、技能実習生は3年間日本にいることができます(特別要件を満たせば5年間)。技能実習生の多くは、日本に来るために高いお金を払い、一生懸命日本語も勉強し日本に技術を学びにきています。

しかし、法律で定められた最低賃金を下回った賃金で重労働をさせられ目的を果たせずに帰国してします実習生が多いという現状があります。本来の目的である技術を教えずに、単純作業を強いている企業も存在しています。技能実習生の受け入れが多い製造業界では特に技能実数生への待遇を改善するように努め、すべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進していかなければなりません。

 

事例 1)造船所A社

四国にある外国人技能実習生への先進的な取り組みをしている造船所A社は 地方ならではの広い敷地を活かして専用の寮を用意し、充実した施設を安価に提供しています。 家族と連絡が取れるようインターネット環境を充実させ昼食も無料。通訳が24時間体制で常駐し生活面でも充実したサポートをし実習生向けの社内報を毎月1回発刊しています。

事例 2) 土工工事事業者B社

山形県にあるとび・土工工事事業者B社は外国人材に対する細やかな人材育成や人士評価をすることで技能実習生のモチベーションを高めています。また、社内の技能大会に外国人材も参加し技能を身につけたものは役職を与えるなどして、日本人と変わらない待遇をしています。

 

 技術革新と製造業

✔️デジタルトランスフォメーションを導入し、ロスの少ない製造過程を作りましょう!

SDGsのゴール9に産業と技術革新の基盤を作ろう[インフラ、産業化、 イノベーション]というゴールがあります。強靭(レジリエント)なインフラ構築、 包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図るためです。

新型コロナウイルスでのパンデミックは製造業界だけではなく全ての業種に対し、ソーシャルディスタンスへの適応という大きな課題を与え、政府からの在宅ワークの推進などによりデジタルトランスフォメーション(DX)を必要不可欠なものにさせました。IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)、3Dプリント、ロボットなどの技術を、製造業社が導入することがデジタルトランスフォメーション(DX)を実現し持続可能なイノベーションに繋がります。

例えば、3Dプリントを導入することにより従来の製造方法よりも少ない材料で複雑な形状を製造することができるため、迅速に無駄なく製品の原型を作れるようになります。これは、試作品の廃棄物を削減することに繋がり、時間もお金も資源もロスの少ない製造方法に繋がります。3Dプリントは、かつて、初期の試作品や単品製造にしか適していないとされていましたが、現在では急速に生産技術へと変貌を遂げています。

 

事例1)大東特殊電線株式会社(電線製造会社)

大東特殊電線株式会社はケーブルの開発過程のため3Dプリンターを導入しました。導入前は金型を作製してから成形し、デザインや強度の確認を行っていましたが、金型の作製前に3Dプリンターによる樹脂型での成形を行うことで開発期間、コストを大幅に短縮しました。さらに、以前は顧客からの注文を受けて開発をしていたが、3Dプリンターで作製した試作品を活用することで、提案型の営業を行うことも可能になったといいます。

事例 2) 株式会社木幡計器製作所(計測・制御機器製造) 

木幡計器製作所は、計器をチェックする作業員が十分に確保されていないという課題に取り組むため 「後付け IoT センサ・無線通信ユニット」を開発し、アナログ式計器を新たな計器に取り換えることなく、遠隔監視できるようにしました。これにより熟練技術者でなくても点検業務が効率的に行えるようになりました。

 

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つくる責任、つかう責任と製造業

✔️水、原材料、再生不可能な鉱物、その他の投入物、副産物、廃棄物を削減、再利用、リサイクルするための改善されたプロセスを開発し、実施しましょう!

SDGsのゴールに12につくる責任、つかう責任[持続可能な消費と生産]というゴールがあります。持続可能な消費生産形態を確保するためのゴールです。製造業はものづくりをしているため、つくる責任が多いにあります。廃棄された材料や商品を再利用やリサイクルをしているでしょうか。また商品に過剰な包装をしたりしてしまったりしいないでしょうか。包装資材の材料に関しても生分解性のプラスチックやFSC認証の紙などがあります。

つくる責任があるからこそ、地球の環境を考えこのような持続可能な包装資材を使用していきましょう。また、商品が壊れてしまっても、修理できるようなネットワークを構築することで、製品の寿命を延ばすこともできます。その商品がもし使えなくなってしまった場合でも、全てを新しくするのではなく、部品を交換することでまた使用できるような商品設計に努めたり、リサイクルしやすい原料を使うこともできます。持続可能な消費と生産ができる製造プロセスを開発し実施しましょう。

 

事例 1)関根エンタープライズグループ(配送会社)

作業着のリニューアルに伴い、旧作業着、約1000着を集め公益 社団法人 環境生活文化機構を通してリサイクルを実施しました。 古くなった作業着は自動車の内装材へ生まれ変わったといいます。日々生まれる廃棄物を再利用することで新たな価値を創出しました。

事例 2)ウエニ貿易(貿易商社)

は輸入時に使われている段ボールの再利用、段ボールのリサイクルや販売している時計を長く使えるよう電池を半永久的に使えるソーラー電池に変更したり、時計の修理センターの併設を行うことで、持続可能な消費と生産ができるよう試行錯誤しています。

 

3. ManuTechがサポートできるSDGs

ManuTechのサービスに登録していただけるとSDGsに取り組みたい製造業者様のサポートをすることができます!製造業特化海外向けオンライン展示会「MTS」、日本の製造業の技術者・開発者向けの技術検索エンジン「ManuTech」の提供、製造業向けのオウンドメディア「ManuTech」といったサービスはエネルギー、技術革新、つくる責任、使う責任に大いに貢献します。

 

ゴール 7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに

✔️持続可能な材料原や組み込みエネルギーの低い部品をオンライン上で見つけることができます。

✔️オンライン展示会やオンライン上のマッチングにより人やモノの移動を削減することができます。

 

ゴール 9.産業と技術革新の基盤を作ろう

✔️デジタルトランスフォメーションを行うパートナーをオンライン上で簡単に見つけることができます。

✔️製造業向けオウンドメディア「ManuTech」で、日本の製造業のDXの発信を行なっています。

 

ゴール 12.つくる責任、つかう責任

✔️開発者向け技術検索エンジンで持続可能な製造プロセスを作る上で必要な技術を探すことができます。

 

まとめ

以上、製造業がSDGsに、まず取り組めることをゴール別に事例も含めて紹介しました。SDGsは全て17のゴールがあるので、ここで紹介したSDGsの5つのゴール以外にも取り組めるべき分野はあるでしょう。まずはできることから、パートナーシップを結んでSDGsに取り組んでいきましょう!

Written by 日比 章善

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